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相談室より

医療保険はもらえる機会が多いものほど、よく検討すべき

民間の医療保険のもらえる要件というのが入院の短期化に伴って、もらう機会の多くなりそうなタイプが主流にになってきていますが、生活していく上でのリスクへの備えという点での「バランス」が崩れないかも考えましょう。もらいやすいほど保険料が当然のことながら、高くなります。保険加入を検討する時には、いくら貰えるかということばかりに目が行きがちです。よくよく保険はお金がかかるということを肝に銘じておきましょう。

保険に加入するときは、よく言われることは自分に合っているかどうか、よーく比較検討しましょうとは言われます。真面目で勉強熱心な人ほど保険会社のパンフレットいくつも取り寄せて比較検討をするようです。ですが、この作業、非常に疲れます。各社の保険は、もうほとんど同じような構成で、オプションを複数用意していますので、どの保険が充実しているか、どこの保険会社が安いか、はたまた、どれが自分に合っているかというのは、実は、なかなか比較困難だし、はっきりと言えば無駄な時間になると私は考えています。

保険加入する際にはどれだけ貰えるかという観点で考えていくと、リスクに備える「優先順位」というものを混乱しがちです。保険でカバーすべきは、経済的にダメージの大きいものからです。生活上でのリスクで代表的なものは「死亡」や「入院」、でしょう。まずは「死亡」に対して、きちんと備えるというのが、第一優先です。

死亡は起きる頻度は非常に小さいですが、残された家族の経済的ダメージは大きいことが多いです。一方、入院は起きる頻度は高いですが、経済的なダメージという点では死亡に比べれば小さいのが一般的です。

保険で備える優先順位をイメージにすると、図のような感じです。

頻度は多いが、経済的なダメージの少ないリスクに対しては、貯蓄でカバーできるように、貯蓄を積み上げていくようにしておきたいです。図でいえば、右下の方向です。
左上ほど頻度は低いですが、経済的ダメージが大きいので、保険の出番です。
頻度が低いので、保険料は保障額に対して安く設定できます。

今は日帰り入院でもまとまった、給付金がもらえるタイプが増えてきていますが、保障を充実させるのは、ほどほどに考えておかれたほうが良いと考えます。若いと病気にかかる率が低く、頻度もいっそう低いので、充実させても払える気になるでしょうが、若いということは、長く長く払うということ。リスクの備えに対しては、貯蓄から出せるようにしようという考えも合わせてもち、保険というものに対して、割り切りができることが大切です。でないと、保険貧乏になりがちです。

顧客本位でなく自分本位で保険を獲得すれば信頼を終身で失う

顧客本位( フィデューシャリー・デューティー )で保険を勧めるのでなければ、うまく保険加入を獲得しても、遅かれ早かれ顧客の信頼を終身で失うことになります。

先日、この4月に息子さんが就職したというお母さんのご相談を受けました。息子さんが、月額5万円にもなる生命保険にどうやら加入したというのが分かり、こんなに払えるはずないでしょ、とあわてていました。

設計書を拝見すると、収入保障保険という掛け捨ての死亡保険と、もう1本が、ドル建て終身保険です、合わせると保険料負担は月額5万円を超えます。

その息子さんはまだ結婚しておらず、養うべき家族もいません。シングルの人には優先して獲得すべき保障は、医療保障でしょう。

設計書の表紙には、息子さんに夢を語らせた形跡があります。
夢を語っていただき、どういうことが今必要なのかに気づいていただくのは、ファイナンシャル・プランナーがよくとるアプローチのひとつです。

車が欲しい、海外旅行にも行きたい・・・・・。
若い人らしい夢です。

なのに、死亡保険。。なのに、さらに終身保険。。。今の息子さんには優先順位の高くない保険の組み合わせと思います。死亡保障ばかり厚くするためにお金を使わないで、まず貯めましょ!!

こんなことをお母さんと話しましたところ、お母さんは、即解約させますとのこと。後日返金されることになったというご報告を受けました。

まだ申し込みの段階だったかもしれません。医師の審査の前に保険料の預かり金という扱いだったのでしょうか。詳細わからないのですが、一つ言えるのは、その保険募集人は、息子さんからの信頼を終身で失ったと思われます。

医療保険を、身の丈にあった保障額でまずオススメしていれば、「次」もあったでしょうに。

保険に加入する前には勉強しましょう、とよく言われますが、自分で保険会社と保険を選べるようになるまで正しく勉強するには、時間とやる気が必要です。勉強しても、迷いの坩堝に入り込みがちです。

むしろこういう時は、どのような人に相談すればいいのかと考えて行動することが大切です。これからの長い人生のために、知っておいていただきたいです。