つみたてNISAの登録商品は金融庁によるお墨付き投信で選択しやすくなる

つみたてNISAの制度は、これまでの税制優遇制度にはない特徴があります。金融庁が、投資信託等に満たすべき要件をもうけて、厳しく絞りこんでいます。国民の資産形成にプラスにならない投資商品は「排除」。金融機関に対して「資産運用の担い手としての責任(フィデューシャリー・デューティー)」を果たせる商品でないと認めないと、登録商品に大きく踏み込んでいる点が特徴です。

たとえば、金融庁の方針に沿わない運用商品の代表的なタイプが、毎月分配型の投資信託です。

毎月分配金を受け取れるのはありがたいと感じる人は多いのですが、資産形成の目的では不向きです。NISA口座内では、毎月出る分配金は120万円や40万円の非課税枠を消費していくことになります。

しかも、分配金の中身は、投資信託の本体のお金を切り崩してあてている投信が多いのが現状です。いわゆる「タコ足分配」です。

こうした毎月分配型では、何年保有していても資産は成長しにくいです。

そのほかにも金融庁が排除すべきと考えているのは、乗り換えをさせて販売手数料の収入を稼ぐ営業活動です。販売手数料を無料(「ノーロード」と呼ばれます)にすることを要件としているのは、乗り換え阻止のためとも考えられます。

こうした絞り込みがされているため、金融機関で扱うつみたてNISA対象の投資商品は、だいぶ数も絞られています。

選べる商品の数が少ないのは、つみたてをうながすには効果的です。品数が多いと、人は選ぶことが苦痛になり、選択を先送りしたり、選択をやめてしまいがちだという指摘があります。

数本からの選択であれば、自分でもできそうだと感じる人が多いのではないでしょうか。

「貯蓄から投資へ」。つみたてNISAで前進も可能ではないかと感じています。

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